ファッション･アイ イラン

ロンドン出身のフォトグラファー、ハーレー･ウィアーが手掛けた「ファッション･アイ イラン」。ルイ･ヴィトンの｢ファッション･アイ｣コレクションのためにイランを訪れた彼女は、その自然な美しさや人々が持つ驚くほどのホスピタリティに魅了されました。繊細な観察力から生まれた作品たちに、説明の必要はありません。彼女はミニチュア版のペルシャを再発見し、距離を縮めることで世界を解き明かそうとしました。何の変哲もなさそうなディテールへのこだわりが、作品を輝かせています。

独学で写真を学び、ブログを通じてインターネットでその名を知られるようになった英国人フォトグラファー、ハーレー･ウィアーは、ファッション界に鮮烈な影響を与えています。常に美しく、時には心をかき乱す彼女の写真は、数々の一流ブランドを魅了してきました。その一方で、フランスの都市カレーの「ジャングル」と呼ばれる難民キャンプなど、仮設の住居で暮らす多くの人々にも焦点を当てます。

ルイ･ヴィトンが持つ旅の伝統から着想を得た｢ファッション･アイ｣コレクションは、気鋭の新人から業界のレジェンドまで、ファッションフォトグラファーたちの目を通して見た都市や地域、そして国を捉えています。シリーズの各ブックは幅広くセレクトした大判写真で構成され、フォトグラファーの経歴やインタビュー、または評論を添えました。「シティ･ガイド」や「トラベルブック」に続く第3弾は、ファッションの視点から見た旅の風景です。選ばれたフォトグラファーたちが大都市や最果ての地、夢見た場所をユニークなビジョンで切り取っています。光を当てるといった地道な活動も行っています。